気磨暮俳句会
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第199回気磨暮俳句会のご報告 <如水庵から> 講評 三田土龍 平成22年8月22日(日)蒲郡荘「小島A」
出席者(8名)
 板倉迷酔 三田土龍 小田一生 杉村酔月 本多雅女 磯部睦語呂 市川一気 尾池豊念
投句者(8名)
 鈴木亜斗武 建長寺彩夏 吉里ひとみ 牧原周途 林コスモス 金子エム 平岩鹿月 田中まるこ

 盆休みの一日、墨を磨り硬くなった筆をほぐし新聞広告の裏で何回も練習してから一本の短冊を書きあげた。
「鹿の仔のいつしか百に祝ぎの酒」土龍。会社の近くにお住まいの石川鹿童先生がこの8月15日に百歳を迎えられたお祝いの句である。先日、
身内の方にお会いした折、お渡しした。思いもかけずお礼の葉書をいただいた。「百寿翁よちよちゆらゆら水を撒く」鹿童。という句が僕にも読め
る毛筆で書かれていた。今から20年前、塩津公民館の水無月句会に2年程通い鹿童先生の手ほどきを受けた。今回の出来事は、水無月句会
から離れて18年の時間を埋めるだけでなく、俳句の縁というのはつくづく不思議なものだということを実感した。僕の人生になくてはならないもの
の一つが俳句である。すれでは講評を始めます。
平岩鹿月
 「大昼寝問題集を枕とし」今回の最高点句。平明でしかもユーモアがある。
 「鉄道のレールが曲がる酷暑来る」今年の夏は特別ですね。
林コスモス

 「夕涼み夜行動物大はしゃぎ」いろいろな想像ができる句です。
吉里ひとみ
 「海の日や海軍カレー夫と食ぶ」仲睦まじく今だにお熱い。
鈴木亜斗武
 「品書きに真砂女の一句夏のれん」これも粋な句である。洗練の域に達す。
第198回気磨暮俳句会のご報告 <如水庵から> 講評 三田土龍 平成22年7月18日(日)蒲郡荘「小島A」
出席者(9名)
 板倉迷酔 三田土龍 小田一生 杉浦未川 田中まるこ 杉村酔月 本多雅女 平岩鹿月 磯部睦語呂
投句者(6名)
 鈴木亜斗武 建長寺彩夏 吉里ひとみ 牧原周途 林コスモス 金子エム

 世の中は広いものである。90才で詩作を始め99才で第一詩集を出版された柴田トヨさん。詩集「くじけないで」が本屋に平積みされていた。
その詩集の九四頁の『秘密』

   私ね 死にたいって       九十八歳でも
   思ったことが            恋はするのよ
   何度もあったの          夢だってみるの
   でも 詩を作り始めて      雲にだって乗りたいわ
   多くの人に励まされ
   今はもう
   泣きごとは言わない
なかなかいいでしょ。はい講評の始まり。
小田一生
 「助手席の大玉西瓜ベルトする」久々の一番おめでとう。
田中まるこ
 「猫の目線気にせず蛇の進むなり」
鈴木亜斗武

 「夏来る貝のボタンの青きシャツ」貝のボタンはとても高価らしい。だから、そのシャツもそれなりに高価なんだろう。
杉村酔月
 「田んぼ道へびと目が合いすくむ足」僕は巳年生まれですがやっぱり蛇は苦手です。
本多雅女
 「窓に輪を描きて去りし蝸牛」ラジオを聴いていて出来たというからお見事です。
第197回気磨暮俳句会のご報告 <如水庵から> 講評 三田土龍 平成22年6月20日(日)蒲郡荘「小島A」
出席者(7名)
 板倉迷酔 三田土龍 小田一生 杉浦貞満 田中まるこ 杉村酔月 岩月真之介
投句者(9名)
 鈴木亜斗武 建長寺彩夏 吉里ひとみ 牧原周途 尾池豊念 林コスモス 本多雅女 平岩鹿月 金子エム

 本田が、遠藤が、岡崎がゴールを決め、デンマークに1点は取られたものの見事3対1で予選リーグを2位通過した我が日本チームに万歳。
下馬評では無理だろうと言われていた。南アフリカの占い師は予選通過を断言した。ということで占いが当たった訳である。第一戦第二戦第三
戦と戦うごとに強くなっている日本サッカーチーム。どうか決勝トーナメントでも実力の2倍3倍の力を出して勝ち進んでほしいものである。
ワールドカップ前の4戦全敗のチームがなぜここまで強いチームに変身できたのか不思議ではあるものの、過去の成功体験をかなぐり捨てて
思い切った布陣がいい方へ結果を出すことができた。にわかファンでさえ、第3戦のゲームの感想は強くなってきたと言っている。この勢いを決
勝トーナメントでも発揮していただきたい。それでは講評のキックオフ

牧原周途
 「煩悩の足止めて見し濃紫陽花」当日の最高点句。おまけに翌日の朝日俳壇に入選。金子兜太氏の評に「紫陽花は七変化の
名もある。煩悩具足」とあった。煩悩具足とは、煩悩が充満しているという意味で人間ならば当然のこと。花は、人間の心の毒素を吸収してくれ
るらしいから周途氏が紫陽花に心の洗濯をしてもらってる場面かもしれない。とにかくおめでとう。
林コスモス
 「梅雨入や負けてばかりのドラゴンズ」プレーオフがあるから大丈夫。
杉村酔月

 「蚊の羽音ブーンと耳もと眠られず」ありますよ。たった一匹の蚊をしのぐために香取線香つけることが。
尾池豊念
 「落ち込んだ私の肩にホタル来る」面白い。短冊に書いてくだされ。
三田土龍
 「ばら活けて得したやうな気になりぬ」
第196回気磨暮俳句会のご報告 <如水庵から> 講評 三田土龍 平成22年5月16日(日)蒲郡荘「小島A」
出席者(9名)
 板倉迷酔 三田土龍 小田一生 本多雅女 杉浦貞満 平岩鹿月 鈴木たかこ姫 田中まるこ 杉村酔月
投句者(8名)
 鈴木亜斗武 建長寺彩夏 吉里ひとみ 牧原周途 尾池豊念 林コスモス 市川一気 金子エム

 「朝寝して我一介の馬鹿息子」長谷川櫂。ユーモラスな句である。季語は「朝寝」で春季。俳句結社「古志」主宰の長谷川櫂は今56才。
東大法学部卒。読売新聞に20年勤務したのち、現在はプロの俳人に転進した。江戸時代より業俳と遊俳という分け方があるが、いわゆる業俳
で俳句により生計をたてている。遊俳は、れっきとした職業を持ちつつ俳句活動をしている人のこと。現在国内に数百の俳句結社があるが、そ
の主宰者が全て業俳とは限らない。ちなみに僕は今からちょうど7年前に「古志」に入会したので長谷川櫂の弟子の一人である。年令も近いし
櫂さんの選句は間口が広いので僕の妙ちくりんな句でさえ「古志」に毎月数句は載せていただいている。「古志」だから僕の俳句も生かされて
いる。それでは講評を始めます。

平岩鹿月
 「夏来るオープンカフェのフルワ賑わえり生命感がある。
金子エム
 「新緑やすいすいこなす一輪車」いい線いってます。
杉村酔月

 「わらび取り目のこしみつけ笑い顔」小さなことに喜ぶセンスが大切。
林コスモス
 「飯田線新緑ながめコトコトと」いい句だねえ。乗りたいねえ。
三田土龍
 「新緑の山に引力あるごとく」ありがとう。
第195回気磨暮俳句会のご報告 <如水庵から> 講評 三田土龍 平成22年4月18日(日)蒲郡荘「小島A」
出席者(9名)
 板倉迷酔 三田土龍 小田一生 本多雅女 市川一気 杉浦貞満 平岩鹿月 鈴木たかこ姫 磯部睦語呂
投句者(8名)
 鈴木亜斗武 建長寺彩夏 吉里ひとみ 牧原周途 尾池豊念 林コスモス 金子エム 田中まるこ

 「まぼろしのしっぽ追ひかけ猫の恋」(蒲郡市)牧原祐三。長谷川櫂先生の評。一席「まぼろしのしっぽ」とは!人間の恋もこういうところが
あるが、猫の恋もやはりこういうものだったか。
ということで先回のこの句会に投句された句が櫂先生の目に止まり、朝日俳壇の一席をみごと射止めました。毎週月曜の朝は、まず朝日新聞
の俳壇から見るようにしてるんですが、たまたまこの日はそれを忘れた。当日の昼に周途氏から電話があり「一席をとりました。それも長谷川櫂
選です」と伝えられた。やりました。全国六千句の一席ですからねえ。皆さん、さあ周途氏に続きましょう。僕はあとから着いていきますから。
はい、講評を始めます。

鈴木たかこ姫
 「娘の自慢クリームパスタ朧月素敵な句です。いつも読んでる新聞の俳句欄に投句しては。
金子エム
 「過ぎたれば泣きし日々とてシャボン玉」あんなこともあったこんなこともあったけどシャボン玉と一緒に飛んでゆけ。
田中まるこ

 「落花浴び猫が手で追い立ち上がる」よく観察しましたね。
杉浦貞満
 「加茂川に若きカップル春の宵」合格。
三田土龍
 「たんぽぽやそのさりげなさ摘むなかれ」
第194回気磨暮俳句会のご報告 <如水庵から> 講評 三田土龍 平成22年3月21日(日)蒲郡荘「小島A」
出席者(10名)
 板倉迷酔 三田土龍 小田一生 中原迷人 本多雅女 杉村酔月 田中まるこ 鈴木睦月 市川和好 杉浦貞満
投句者(7名)
 鈴木亜斗武 建長寺彩夏 吉里ひとみ 牧原周途 尾池豊念 林コスモス 平岩鹿月

 二年程前、焼酎の「魔王」についてこの欄に書いた覚えがある。今回は「生ワイン」についてちょっと記してみたい。世に生ビール、
生キャラメル、生クリーム等々「生」の付く飲食物が多々ある。その中に「生ワイン」なるものが存在するとはこの年になるまで全く知らな
かった。以前より豊川にとっても気になる名酒店があり先日初めて寄ってみた。こうゆう店なら「魔王」もあるだろうと思ってのこと。ところが
数多の酒類はあれど全くない。あきらめて帰ろうとしたところ、冷蔵ケースに「生ワイン」なるポップが貼ってあった。美人女将に「生ワインって
何ですか」と聞いたところ「熱処理のしてないワインです」との答え。さっそく1本購入し家で飲んでみた。実に旨い。すっかりとりこになってし
まった。翌週には車を走らせ2本買ってきた。今、生ワインを飲みながら、この行を埋めている。ほろ酔いながら講評を始めます。

本多雅女
 「最後まで恋打ち明けず卒業す普遍性のある句である。当日の最高点。
小田一生
 「極楽や露天風呂より花見酒」全く同感。
平岩鹿月

 「愛犬のあくびをもらう春の昼」「春昼」とはこんなもの。忙中閑有。
板倉迷酔
 「つるっぱげ土筆の坊や頭出す」上五「つるっぱげ」の大胆不敵さにやられました。
鈴木亜斗武
 「里桜待ち切れず逝くをとこかな」先日父君を送った氏の記念すべき句である。
第193回気磨暮俳句会のご報告 <如水庵から> 講評 三田土龍 平成22年2月21日(日)蒲郡荘「小島A」
出席者(9名)
 板倉迷酔 三田土龍 小田一生 中原迷人 本多雅女 杉村酔月 田中まるこ 鈴木たかこ姫 磯部睦語呂
投句者(9名)
 鈴木亜斗武 建長寺彩夏 吉里ひとみ 牧原周途 金子エム 尾池豊念 林コスモス 鈴木睦月 平岩鹿月

  たまたまはいった本屋さんで偶然にも「渥美清句集 赤とんぼ」を見つけた。さっそく購入し家でゆっくり読んでみた。ぜひ皆さんにも観賞
していただきたく思い 189句の中から 14句を選んだのでじっくり読んでみて下さい。

 「うつり香のひみつ知ってる春の闇」「げじげじにもあるうぬぼれ生きること」「コスモスひょろりふたおやもういない」

 「行く年しかたないねていよう」「天道虫指先くすぐりあっちへ飛んだ」「梅酒すすめられて坊主ふふくそう」

 「霜ふんでマスクの中で唄うたう」「ひばり突き刺さるように麦のなか」「福引の餅網ふたつ風寒く」

 「冬の朝ひとり言いって着がえてる」「赤とんぼじっとしたまま明日どうする」「雛にぎるように渡すぶどうひと房」

 「乱歩読む窓のガラスに蝸牛」「お遍路が一列に行く虹の中」

上手下手なんて関係なく渥美清にしか作れない俳句であり宇宙である。俳句に理屈はいらない。はい、それでは講評とまいります。

尾池豊年
 「とび箱の四段を飛べず卒業す計り知れない俳句センスの持ち主である。
鈴木亜斗武
 「しらうおを南無阿弥陀仏と飲み干せり」この繊細さとユーモアいいねえ。
建長寺彩夏

 「コンビニで衝動買いの桜餅」誰にでもありそうなこと。
田中まるこ
 「あたらしき家族増えたり寒明くる」めでたしめでたし。
吉里ひとみ
 「一の午きれいどころの勢ぞろい」この句会、力んで作句したら選にはいりませんぞ。豊年氏のごとき脱力俳句に人気があるよ
うです。
第192回気磨暮俳句会のご報告 <如水庵から> 講評 三田土龍 平成22年1月17日(日)蒲郡荘「小島A」
出席者(10名)
 板倉迷酔 三田土龍 小田一生 平岩鹿月 中原迷人 本多雅女 杉村酔月 林コスモス 青木涼月 田中まるこ 
投句者(6名)
 鈴木亜斗武 建長寺彩夏 吉里ひとみ 牧原周途 金子エム 尾池豊念

  「石麻呂に我物申す夏痩せに良しといふものそ鰻捕り喫せ」大伴家持。万葉集巻十六.三八五三.今から千三百年前の天才歌人が友人
の石麻呂さんに送った和歌である。「石麻呂君、夏痩せには鰻がいいというから川で鰻を捕ってきて食べた方がいいよ」それに続く三八五四
には「痩す痩せすも生けらばあらむをはたやはた鰻を取ると川に流るな」と石麻呂君をからかっている。「石麻呂君、いくら夏痩せしても生き
てあればこそだよ。川に鰻を捕りに行って転んで流されてしまったら元も子もないよ」千三百年前のインテリ大伴家持にこんなユーモアあふ
れる歌があったことが嬉しい。ここに日本の文化のルーツがある。その中で一番好きな一首である。それでは講評の始まり始まり。

本多雅女
 「小さな手しわの手もあり歌留多取正月らしいお目出度い句である。
平岩鹿月
 「かくし味娘にも伝へて雑煮椀」想像するだけでも美味しそう。
板倉迷酔

 「幼な子に手加限されてかるたとり愉快な句である。
吉里ひとみ
 「牡蠣啜る口説き文句を聞き流し」エロイ句だねえ。
金子エム
 「うつらつらまどみちお読む日向ぼこ」気持よさそう。
第191回気磨暮俳句会のご報告 <如水庵から> 講評 三田土龍 平成21年12月20日(日)骨酒すぎ「二階和室」
出席者(10名)
 板倉迷酔 三田土龍 小田一生 鈴木睦月 平岩鹿月 中原迷人 鈴木たかこ姫 磯部睦語呂 尾池豊念 竹内永徳
投句者(8名)
 鈴木亜斗武 建長寺彩夏 吉里ひとみ 牧原周途 林コスモス 田中まるこ 本多雅女 金子エム

  先日、名古屋の伏見から金山駅までタクシーを利用した。ちょうど白川公園の横を通り過ぎようとした折、ビニールシートの小屋が見えた
三畳ほどである。ドライバーに「ホームレスって大変でしょうね」と訪ねたところ、あにはからんや「今のホームレスは、ごく普通の生活をして
ますよ。小屋の外に太陽発電のボードが建ててあるでしょ。それでテレビやビデオを見たり、ジュータンも敷いてあってストーブもある。
たまには銭湯にも行く。女性のホームレスなんかはブランド物の服を着て自転車乗りまわしてますよ」という現状を聞くことができた。さて、
20世紀最高の哲学者ドラッカーは「疑問があったら本人に聞いてみなさい」と説いている。今回はドライバーから聞いた訳でホームレスから
直接聞いてみたいという気はない。それでは講評を始めます。

平岩鹿月
 「母も子も師もマスクして参観日調べがいい。「師もマスクして」がうまい。
 「不器用な娘も彼のため毛糸編む」そうしてだんだん大人への階段を上ってゆく。
吉里ひとみ
 「今もなほ乙女のつもり返り花」俳人である以上は一生ですね。
鈴木亜斗武
 「伊勢音頭出てお開きの年忘れ」江戸時代、東海道を下ってのお伊勢詣りが盛んだったらしい。東海道中膝栗毛もその道中を
ホモであった弥次さんと喜多さんがいろんな事件にまきこまれながらの道中記である。おそらく、この二人も伊勢音頭を口ずさんでいたこと
と思われる。
三田土龍
 「猪鍋の煮つまるままに酔ひにけり」雲竜荘の猪鍋は、囲炉裏でスキヤキ風に料理するので好物のひとつである。
第190回気磨暮俳句会のご報告 <如水庵から> 講評 三田土龍 平成21年11月15日(日)蒲郡荘「小島A」
出席者(11名)
 板倉迷酔 田中まるこ 本多雅女 三田土龍 小田一生 鈴木睦月 平岩鹿月 杉村酔月 織田金太郎 中原迷人
鈴木たかこ姫
投句者(6名)
 鈴木亜斗武 建長寺彩夏 吉里ひとみ 尾池豊念 牧原周途 林コスモス

  「よく眠る夢の枯野が青むまで」金子兜太。自分が熊にでもなったつもりで作った句であろうか。今年九十歳を迎えた現役の俳人である。
氏は年令を男は 8 掛、女は 7 掛で計算した年が実年令と考えているという。それがいつまでも若々しい精神で野性味のある句を作り続け
てこられた源なんだと思う。また、「俳句は人間を作る学問である」とも考えていりという。自分を振り返ってみると、句作を始めて 18年にな
るが、常にどこかの俳句結社の会員だったので、締切に間にあう投句だけは続けてこれた。果して、人間を作ってこれたかどうかは疑問で
あるが、常にいい句を作ろうという創作意欲だけは持ち続けてこれたかなと思っている。金子流に計算すると只今45歳。野生的で若々しい
句が作ってみたい。それでは講評の始まりはじまり。

林コスモス
 「振袖に負けじと揺れる千歳飴動きがあっていい句だと思います。
鈴木睦月
 「何処からか赤子泣きだす秋の夜」詩情があります。いいセンス。
建長寺彩夏
 「我よりも猫の為にと炬燵出す」神奈川県秦野市在住の建長寺氏は、投句のとき、ついでに近況も教えてくださる。その中に
猫を数匹飼っているとあった。
本多雅女
 「茶ばしらに笑みのこぼれる冬初め」素朴でいい。
鈴木亜斗武
 「商ひはぼちぼちでんなあ日向ぼこ」この中途半端さがのどかでんなあ。



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